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趣味のデッサン教室

十数年ぶりに裸婦モデルのデッサン会に行ってきた。生身の人間のデッサンは楽しい。静物画もいいが、人物画は描く対象が「意識」をもっているので、自ずとその内面も描くことになる。モデルさんは15分間動かないように動いているのだ。静止画でありながら、静止画ではない。これからは月に1度くらいづつデッサン会に行こうと思う。

「ヌードデッサンをする目的は?」の問いに「質感と立体感の正確な把握の勉強になる」と答える人がいるが、私にははなはだ疑問である。それが目的ならば、なにもヌードでなくても、着衣のモデルで、布地の質感や複雑な皺の陰影を観察したほうがよっぽど勉強になりそうだ。「ヌードモデルが正確に描けなければ、着衣モデルは描けない」そんなこともない。要するに上手い人はなにを描いても上手く、下手な人はなにを描いても下手なのである。骨格を把握したいのなら、骸骨モデルを模写したほうがよほど勉強になる。モデルさんにポーズをしてもらって、その横におなじポーズをとらせた骸骨モデルをおく。そして見比べながら「この関節はこういうふうに曲がっているから、筋肉がこう引っ張られ、腱が・・・・」などと理論的に・・・あたまで理解してもだめだな。

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